懐かしい道具を倉庫で発見。ホットンのメスキットだ。
ブルドッグマークのHOTTONというブランド
HOTTONと言えば、焚き火缶、ビリーポッドが特に有名で、直火の焚き火で使って、真っ黒になった愛用のビリー(確かこんな風に呼んでいた)は格好良く見えたもんだ。
一昔前、いや、もう二昔前かもしれないが、何人かキャンプに集まれば、ビリーとバックの110ナイフは目にすることが多かった記憶がある。
私のビリーもメスキットも、山屋の父親から譲り受けたものだ。
その昔は今の時代のようにあれこれ吟味する選択肢もなかったし、アルミのビリーは軽くてリーズナブルだった、確かそんな話をしていたと思う。
ホットン社は今は無きイギリスのブランドで90年の終わり頃にはもう会社を畳んでいたはずである。何故か令和の時代になってブルドッグマークのこのチープな食器が人気で、オークションでは何万もするとか聞くと、売り飛ばしてやろうかなとも思わなくもない。
しっかし、ビリーなどは、大枚はたいて購入する様な道具じゃないだろう、今も入手可能なコピー商品もあるし、ぶっちゃけ、食器の類は新しいブランドの物が使いやすいのは間違いないと思っている。
とはいえ、ビリーが人気なのは、理解できなくも無い。アウトドア道具好き!なんて者は古い道具を見せびらかしながらキャンプがしたい、そんな癖があるのはよく知っているつもりだ。
なので、メスキットはビリーカンよりも更にレアだろう、と自慢しておこう。
私のメスキット
蓋になるフライパンに蓋付きの小鍋にカップ、メスキットと呼ばれる道具は、元々は軍用品として使われた道具だという。
ホットンのメスキットもイギリス軍に使われていたのかもしれない。
特になんてことのないセットだが、90年頃だったと思う、時間を見つけてはバイクに乗ってあちこちに出かけていた頃、このメスキットには良く世話になった記憶がある。
大したものを食べた記憶は無く、お湯を沸かしてインスタントコーヒー、ラーメン作るかソーセージを焼くか、せいぜいそんな用途だったが、河原だったら焚き火で直に使ったし、プリムスのバーナーとのセットが私の定番だった。
うーん、今このメスキットを再び使うかと問われれば、ミニマムなキャンプは全くしなくなったし、もし、同じ機能を持つメスキットを持てと言われたならば、JETBOILのセットを選ぶだろう。
ビリー缶も同じく、同じ用途なら、チタンのセットを持つに違いない。
「ビリーに魅力を感じないとはお前、歳とってキャンプが嫌になったか」と友人にからかわれたが、一応否定しておいた。
私のホットンは使われることなくすっかり倉庫の肥やしになってしまうかもしれない。